都会の温度。@池袋ジャズフェスティバル。

極楽という言葉は、こういうときのためにあるのだろう。

初夏の夜、野外、オバタラ・セグンド。個人的に少々アルコール入り。周りの人々も踊っていた。夜の野外、他にない不思議な高揚感がある。
それが都会の駅前で行われているというのは、アクセスがいいのが何よりの利点かもしれない。自然の中でのフェスのような澄んだ空気や壮大さはないけれど、とりあえず帰りの足をあまり心配しないで最後まで楽しめる。

オバタラ・セグンドの皆様は、2014年にぎふジャズフェスティバルに来てくださった。お話ししたのはちょっぴりだったけれど、皆様とても「いい人」だった印象がある。ジャズに詳しくないうちの母に衝撃を残したのが、ピアノの伊藤志宏さん。前のめりになったり立ち上がったりしながらの熱い演奏は、他のジャズに詳しくないお客様方にもかなり強く印象に残ったらしい。
私が皆様のライブを見るのはそれ以来だったけれど、やっぱり志宏さんは熱いし、立ち上がっているし、他の皆様もやっぱり素敵だった。

驚いたのはクラーベのリズムの手拍子が始まったことだ。それも中路さんがやってと言ったわけでもなく、練習があったわけではなく、ただ中路さんがスリーツーのリズムで手拍子を始めたら、みんなすぐに後に続いたのだ。これはちょっと岐阜のお客さんでは無理なのではないか、と思った。
でも、まあ、この日は出演者がたくさん見に来ていたはずだから、そりゃそうか。岐阜で普段、ジャズを聞かないお客様がたくさん来てくださることは本当に、宝物だと思う。

写真を堂々と撮っていてもスタッフの方に何も言われなかったので載せてみます。

自分の出番もありました。池袋駅西口会場。手慣れた感じのスタッフの方がついてくださって、マイク位置も音響もみてくださった。ボランティアを募集していないかと探したことがあったのだけれど見つからなかったのは、すでにスタッフが固められているからなのかもしれない。
暑い日だったけれど昼間の観客席は日を遮るものがなくて、自分も聞いているときは暑くて途中で百貨店に逃げたくらいなのに、ずっと座って聞いてくださる方々がいらっしゃった。ありがたいことです。それは暇とか通りがかったとかだけじゃなく、好きで、ジャズがいいなと思って聞いてくださった方々なのだろう。

こんな都会のど真ん中で、知らないお客さんに向かって私ごときがソロを吹いて大丈夫なのだろうかという気持ちがずっとあった。ストリートで演奏したことはあっても、今まで岐阜とか、山吹町とか、とても温かいお客さんばかりの、ホームで吹くことがほとんどだったから。
携帯をいじっていて顔を上げない人も遠くに見えた。でも、終わった後には客席から拍手をいただけた。多分、想像より大きかった。こんなにへなちょこなのに。池袋のお客さんも、温かかった。


池袋駅西口会場。


東武百貨店屋上は日陰にベンチがあったため、ステージ前の日なたの席で見る人はさすがに少ない状況。


自分の吹いているところは撮影できない。当たり前ですが。
YBC BIGBAND!聞いてくださった皆様、スタッフの皆様、ありがとうございました。

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