よい音でサックスを吹きたいとずっと思ってきた。ずっと、へちょい音なのがコンプレックスだった。なんでこんなに下手くそなんだろう、全然上手くならなくて苦しいのになんでサックスを続けているのだろうと、ずっと思ってきた。
今もそれは克服できてはいないけれど、前より少しはましになったような気がする。自分で思うだけであまり人からは言われないけれど。。。
自分を前へ進めたこと、あんまり進めなかったこと、誰の参考にもならないかもしれないけれど書いてみようと思う。
効果を感じた気がすること
◯オクターブキーを押しながら、押す前の音を吹く。
これは東京の親方に教わった練習方法。指にかかわらず自分の出したい音を出せるように、楽器をコントロールする練習なのだそう。言われるままにずっとやっていたけれど、役に立ったような気がする。
◯上と下の歯をマウスピースにつけずに吹く。
これは東京のビッグバンドで久住祐太先生に教わった練習方法。はじめは全然吹けなかったけれど、これで一曲吹けるようになるといい、と言われた。多分、口まわりに力を入れすぎない、強く噛まない、ということに効くのだと思う。
◯オーバートーン
低い音の指使いで、倍音の高い音を吹く。何となく役に立っている気がする。
◯替え指
私がやったのは上の方の音の替え指。高い音が特にへちょいと悩んでいたら、親方が教えてくれた。日々やっていて、ふと思いついてフラジオを吹いてみたら音が出た!
◯セッティングを変える
マウスピースはクラウドレイキーをやめて、以前に使っていたメイヤーに戻した。そして親方がメイヤーに合うセッティングを教えてくれた。そしておすすめのリガチャーをしばらく貸しておいてくれた。おかげで納得して買うことができた。
◯コピーする
音やフレーズだけじゃなくて、吹き方まで真似するように、というのはいろんな方からお言葉をいただいた。とはいえやっぱり結構大変で、1曲やるのに1年というのはざら。コピー譜を入手して、音源を聞きながら吹く、というショートカットをしたり、気に入った8小節だけコピーしたり。
個人練習でのロングトーンも、イメージする音の曲を聞いてその音を真似する感じでやると、少しよい音になる気がする。
◯アドリブの練習をする
ずっと、音色の改善が最優先だと思って、基礎練習もそのことばかり考えてやって、それに曲の練習を加えるくらいだった。でも、ちっとも音色は改善しなかった。前からアドリブが吹けるようになりたかったけれど、音色が最優先だと言われていたから言い出せなかった。
でもこれじゃ一生アドリブ吹けるようにならないと思い、ある時からアドリブの練習を始めた。そうしたらうまく吹けて褒めてもらえることも出てきた。初めてサックスでちょっとだけ自信の持てる分野ができた。そうしたらそれ以外のところもちょっと自信を持って吹けるようになってきた。それが音色の改善につながった気がする。
何となく効果があったような気がすること
◯個人練習で楽器を組み立てているときに、イメージする音の曲を流しておく
これは万照先生が、組み立てているときにメトロノームを鳴らして体にリズムを刻んでおくといい、とおっしゃっていたことを勝手に応用した。練習の内容によってメトロノームを鳴らすことも。サックスは組み立てに時間がかかるので。
◯出しやすい音から半音ずつ下げながら吹く
ルー・タバキンさんのレッスンを受けた方から聞いた練習法。当時はよくわからなかったけれど、今にして思えばこれは効きそう。
◯アレクサンダー・テクニーク
高校生向けの本を読んで、なんとなくやってみた。なんか姿勢が悪い気がするとか、なんか今日は特によい音が出ないとか思うときに、試しにやってみたりする。技術を向上させるわけではないけれど、役に立っているような気もする。
あまりプラスにならなかった気がすること
◯うまい人の口の中を想像して真似する
私にはできなかった。外から見ていても、口の中がどうなっているか想像もできない。指の形とか腕の位置とか、外から見えるところを真似するのは、もしかしたら効果があったかもしれないけれど。
◯音色を最優先にして練習する
やってもやっても改善を感じられなくて、落ち込んでばかり。そもそも私には、改善につながる練習方法を思いつく能力がない。ネットを見たり本を読んだりしてもどれをやったらいいのかわからないし、そのやり方でいいのかもわからない。他の人によい練習方法を聞いたとしても、それをやり始めてから改善されるまでに時間を要するから、その間はずっと落ち込んだままだし、本当にこれでいいのか不安なままだ。
音色に関して、一人の先生のレッスンをしっかり受けたことがない。いろいろな方に少しずつ聞いて、今に至る。
私は全くもって偉そうなことを言えないけれど、ありがたい言葉たちが参考になれば。今までアドバイスをくださった全ての方に、感謝しています。